民法1-6 意思表示 2008年問27 / 行政書士試験の勉強は、開業の準備をしてから始めよう

Aが自己の所有する甲土地をBと通謀して、Bに売却(仮装売買)した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例に照らし妥当でないものはいくつあるか。

1、Bが甲土地をAに無断でCに転売した場合に、善意のCは、AB間の売買の無効を主張して、BC間の売買を解消することができる。
2、Bが、甲土地をAに無断でCに転売した場合に、善意のCに対して、AはAB間の売買の無効を対抗することはできないが、Bはこれを対抗することができる。
3、Aの一般債権者Dは、AB間の売買の無効を主張して、Bに対して、甲土地のAへの返還を請求することができる。
4、Bが甲土地につき、Aに無断でEのために、抵当権を設定した場合、Aは、善意のEに対して、AB間の売買の無効を対抗することはできない。
5、Bの一般債権者であるFがAB間の仮装売買について、善意の時は、AはFに対して、Fの甲土地に対する差し押さえの前でも、AB間の売買契約の無効を対抗することができない。

胡桃「これも判例の知識を問う簡単な問題だわ」
建太郎「うん。そうだな」

胡桃「まず、問題になっている条文を確認しておくわよ」

(虚偽表示)
第九十四条 相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
2 前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

胡桃「1はどうかしら?」
建太郎「条文そのままだな。2項にある通り、善意の第三者に対抗することができない」
胡桃「2はどうかしら?」
建太郎「もちろん、無効を対抗することができないのは、ABの双方だよな」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「AB間の売買契約は無効だから、AはBに対して返還請求ができるよな。そして、その返還請求権をAの債権者が代位行使することもできるんだよな」

(債権者代位権)
第四百二十三条 債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。

胡桃「4はどうかしら?」
建太郎「2項の善意の第三者に該当するかどうかの問題だよな。設問のようなEももちろん、善意の第三者に該当する」
胡桃「5はどうかしら?」
建太郎「Bの債権者に対しては、甲土地を差し押さえた場合に限り、対抗できないんだよな。単なる一般債権者である間は、甲土地に目をつけるかどうかわからないわけだし」
胡桃「そうね。というわけで答えは?」
建太郎「2と5の二つだけだな」

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