民法1-46 債権各論 2006年問31 / 宅建、行政書士、司法書士に独学で一発合格したいあなたへ!

AB間で建物の売買契約が成立し、Aは、Bから建物の引き渡しを受け、また、移転登記も得て、近く同建物に引っ越ししようと思っていたところ、同建物は、第三者Cの放火によって焼失してしまった。
この場合に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

1、BからAに対して上記建物について、売買代金の支払い請求があった場合に、Aは、Bに対して、同時履行の抗弁権を主張して代金の支払いを拒むことができる。
2、上記建物は、Bの責めに帰すことができない事由により焼失したので、危険負担に関し、建物の滅失については、Aの負担に帰する。
3、Aは、Bに対して、履行不能を理由として売買契約を解除することができる。
4、Aは、Bに対して、代金の支払いを免れることはできないが、債務不履行を理由とする損害賠償請求をすることができるので、この両者につき、相殺を主張することができる。
5、Aは、Bに対して、代金の支払いを免れることはできないが、Cに対して、不法行為を理由として損害賠償請求することができる。

胡桃「これも簡単だわね」
建太郎「うん。一見難しそうに見えるけど、実は簡単な問題だな」

胡桃「まず、設問の場合、Bはどんな責任を負うのかしら?」
建太郎「Bは、建物をAに引き渡しているし、登記も移転しているとあるから、売り主としての義務は、完全に履行し終えているよな」
胡桃「そうね」
建太郎「ということは、そのあとで、Cの放火により滅失したとしても、もはや、Bには何の関係もない。ということになる」
胡桃「そうね。そのことを踏まえたうえで、1から見ていくわよ」
建太郎「Bはすでに債務を履行しているから、Aは、Bの代金支払い請求を拒むことはできないよな」
胡桃「2はどうかしら?」
建太郎「危険負担の問題になるとすれば、特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的としているから、債権者主義ということになるよな」

(債権者の危険負担)
第五百三十四条 特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、その滅失又は損傷は、債権者の負担に帰する。
2 不特定物に関する契約については、第四百一条第二項の規定によりその物が確定した時から、前項の規定を適用する。

胡桃「そうね。もっとも、設問では、危険負担の問題が生じないのは分かるわね」
建太郎「うん。すでに、Bが、売り主としての債務を履行し終えているからだな」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「すでにBは、債務を履行しているから履行不能の問題にならないよな」
胡桃「4はどうかしら?」
建太郎「Aが代金の支払いを免れないのはその通りだよな。ただ、Bは債務不履行に陥っているわけではないから、Bに対して損害賠償請求ができるわけではない」
胡桃「5はどうかしら?」
建太郎「これは正しいよな。Cは放火しているわけだから、不法行為責任を負うことになる」
胡桃「というわけで答えは?」
建太郎「正しいのは5だけだな。だから一つ」

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